SALON de NADIA

「お客様にラグジュアリーという感動を与える、そんなNADIAの姿勢に心から共鳴します」

CHIE IMAI代表

今井千晶さん

宮内庁御用達のラグジュアリーブランドCHIE IMAIの代表であり、世界のセレブリティとも親交が深い今井千晶さんにNADIAの魅力を語っていただきました。

NADIAとの出会いのきっかけを、まずはお話くださいますか?

知人にお声がけいただいて、帝国ホテルの創美展にお邪魔したのがきっかけです。

いくつものジュエリーブランドがブースを構える会場の中で一番心惹かれたのがNADIAでした。

 

今井様が感じるNADIAの魅力はどんなところにございますか?

ひとりよがりでなく、思いやりを感じるジュエリーだなと思います。

最高の素材にリスペクトし、身に着けてくれるお客様をリスペクトし、最高のものを提供しようとする、そういった作り手の様々な思いやりが滲み出てくるような繊細で優しい佇まいを感じます。
私は、よくCHIE IMAIは単に商品を売るのではなく感動を伝える”感動コンシェルジュ”だと従業員に言っております。売り上げ指数でなく、喜び指数なんだとも。

コロナ禍の中ずっと考えていたのですが、ラグジュアリーなものの役割はお客様の気分を高揚させ、美しさに感動してもらい、明日への一歩をすすめる力を与えることだと思うのです。
そのためには敬意を持って最高の素材を扱い、使う方達たちのことを想う、そんな研ぎ澄まされた製品作りでなければならないと考えています。まやかしでは感動は与えられません。
この私どものラグジュエリーへの姿勢とNADIAさんにはとても共通するものを感じます。

コラボレーションさせていただきましたマスクが大変好評でした。
新作も次々と大人気ですが、マスクの誕生秘話などお聞かせください。

実は、今回のマスクの販売は、我が社の原点を再認識する機会でもあったのです。
母がビジネスを始めたそもそものきっかけは、海外で買ってきたお土産でした。
海外に行く機会が多く、その度に周囲にお土産を差し上げていたのですが、それが皆様に喜ばれて、だんだんとお金を渡すから買ってきて、と頼まれるようになったのです。
ならば海外のものをインポートしよう、とビジネスとしてスタートしました。
初めは人様に喜ばれるからやっていたんです。今回も、初めは顧客の方にコロナ禍のお見舞いとしてマスクを配って喜んでもらうのが目的でした。それが好評で、だんだん買うから作って、というお話をいただくようになっていったのです。
私どもの原点は、喜びなんだとあらためて思いました。お店のショーウィンドーにレースがお揃いのマスクとドレスを飾ると、前を通るお客様たちが、さっとウィンドーに近寄って「わああ、」と言っていただける。嬉しいですよね。マスクをきっかけに新ためて基本に戻れました。

今井様はN.Y.のソーシャライツのご友人をたくさんお持ちですが、N.Y.ソサエティの
ジュエリー使いはどんな特徴がありますか?

N.Y.では女性の褒め言葉は、とにかくゴージャス。日本では可愛い、ですから文化的にまったく違います。ですのでジュエリーも豪華で大きくてバン、としたものが基本的に好まれます。N.Y.では、社交が本当に活発で、友人たちは毎晩平均3本くらいパーティを梯子するのです。もちろんドレスコードも違いますからパーティの途中で、幼い頃から行きつけの、例えばセントレジスホテルに飛び込んで、さっとドレスもジュエリーも着替えて、次の会場に向かうのです。ソーシャライツでヴォーグの編集者でもある女性は朝3時まで遊んだ後、そのまま仕事に行くんですよ、社交って体力だなと痛感しました。

毎晩パーティだとドレスなどの準備も大変ですよね。

パーソナルスタイリストに前もって自分に似合うドレスを探してもらって、いくつかの候補を試着しにお店を巡り、気に入ったら買う、という毎日でした。探していては間に合わないのです。何事も経験、と思ってかなりドレスを買いました。
あちらではお直しも早くて、夕方18時に買えば、次の日の15時にはお直しが出来上がるんですよ。日本だと1週間はかかりますよね。そんな点でもパーティ文化が根付いているのを実感しました。またチャリティも実に盛んで、そういった社会貢献に皆さん実に熱心。
私どもも、クリストファー&ダナ・リーブ財団のチャリティを行っておりますが、その活動を通じて感じるのはリッチなだけでは評価されない世界ということ。社会的見識の高さがリスペクトされるのが、まさにN.Y.の社交界ですね。

日本でも華やかなお席に出席する機会が多いと思いますが、そういったお席での写真を拝見していると、いつもファーを素敵に着こなしていらっしゃるイメージがございます。
ファーの選び方、着こなしかたのコツはございますか。

ファーを着る時には、いつも3Kを大事にしています。

3kというのは気分、気配り、機能性です。気配りというのは、例えばお客様とご一緒ならお客様のお召しのファーより格の高いものは避ける、機能性では、動くことの多い会場内だったらボレロなど、その場に相応しいことを第一にしています。あとはドレスのデザインとのバランスは大切ですね。デコルテを出すならショールタイプなど…。

着こなすこつは…私、ジュエリーも同じだと想うのですが、ラグジュアリーなものをつけこなすには経験値がとても大事だと考えています。ファーの選び方に関しても、もし初めてのファーであれば、まず本当にいいものを一着、とお勧めしています。本当に良いものはどんなお席でも通用しますし、お洋服も選びません。すると自然に着る機会が増えてラグジュアリーの経験値が積まれ、良いものが相応しい女性のオーラが自然と生まれます。
そうなると社交の幅も広がりますし、いろいろなチャンスも引き寄せられる。十分投資の甲斐があったということになりますよね。ですので、まずいいものを、とお勧めするのです。

お忙しい日々だと拝察しますが、健康管理にはどんな工夫をされていますか?

私にとって一番の健康法は、何事も良い方向に捉えることです。

病は気から、と良く言われますが、ポジティブな精神状態でいることは、健やかな生活の基盤。ですので、嫌なことがあっても、そこに何か学ぶべきことがあるのでは、とぱっと頭を切り替えるようにしています。
でも実は、以前からこうではなかったんですよ。22歳くらいまではどちらかというとネガティブになりがちな性格だったんです。それが23歳になった時でしょうか、シャンパンのコルクが弾けるようにポン、と物の捉え方がポジティブに変わったのです。

それからは、真っ白なキャンバスに新たな自分の物語を描くような刷新した気分になって、お陰様で日々を楽しんでいます。物事は捉え方ひとつ、自分を楽しくするのは自分。これこそ私の健康法です。

プライベートはどんな過ごし方をされていますか?

意外と思われるかもしれないのですけれど、実は囲碁にハマっています。きっかけはビル・ゲイツを始めとするそうそうたるアメリカの経営者のたちが囲碁をする、と聞いて興味を持ったのです。
実際囲碁をすると、大局観でものを見る目と、細かな点を見る目、鳥の目と虫の目が養われる気がします。楽しいですよ。

また、9歳になる息子との触れ合いを何より大事にしています。

目指す女性像などはございますか?そんな女性になれたらどんなNADIAを身につけたいでしょうか。

いろいろな生き方、考え方を受け入れられる女性になりたいですね。海外でいつも感じるのは場所が変われば常識が変わるということでした。歴史、環境、文化が織りなす多様性を柔軟に受け入れれば豊かな人生になると想うのです。そして、そういった人たち、ひとりひとりに役にたてる人間になれたら、と思います。息子にもそうなってほしいと願っています。ファッションも、そもそも多様性を楽しむもの。その仕事に関わっている以上、そういったスピリットを持つのはとても大切なことだと思います。

そうですね、そういう真に心の広い女性になれたら…ご褒美はNADIAのイエローダイヤモンドがいいですね。優しくも鮮やかなオーガニックな黄色は大好きです。いつか…と思っています。

ショール&マスク
マスクとショールの生地をお揃いにし、マスクスタイルをエレガントに楽しむのがCHIE IMAIの提案。
レースの周囲にファーをあしらったショールは夏には冷房除けに活躍など、シーズンレスに使えるのも魅力です。

マスク&ジュエリー
アトリエでひとつひとつ手作りされたマスクは、オートクチュールのような華やかさ。

ピンクのマスクには、甘いゴールド台のジュエリーを、シックなグレーには、プラチナのクールさに、意外性のあるイエローダイヤモンドの組み合わせでお洒落上級者の印象に、が今井様のお見立て。

今井千晶さん プロフィール

成蹊大学法学部卒。1999年帝国ホテルにショップを持つ、宮内庁御用達のブランド、ロイヤル チエ(現 CHIE IMAI)に入社。リードデザイナーであるお母さま、今井千恵さんが手掛けるラグジュアリーブランド、CHIE IMAIを中心にファッションアドバイザーや広報などを歴任したのち、現在、CHIE IMAI代表。日本と海外を行き来する国際感覚溢れる経営者として常に注目される存在です。
https://chieimai.com/ja/

写真=杉山節夫


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